近況報告
2024年9月21日(土)~9月22日(日)に北海道の札幌コンベンションセンターで、第71回 北日本産科婦人科学会総会・学術講演会が開催されました。
当科からは以下の先生方が一般口演で発表しました。
・渡邉憲和先生「当院で診療を行った胎児 13、18、21 トリソミー症例の 10 年間の変化」
・西美智先生「EFI スコアに AMH 値を加えた新スコアと子宮内膜症術後の妊娠成績についての検討」
・郷内雄太先生「当科における生殖細胞系列由来であることが推定される病的バリアント(PGPV)に関する検討」
・佐野詩織先生「当院における高齢婦人科がん患者に対する高齢者機能評価の有用性の検討」
・遠藤輝人先生「Uterine Compression Suture 後に施行した子宮鏡検査の検討」
・小幡美由紀先生(山形県立中央病院)「無症候性の卵巣腫瘍茎捻転が原因と考えられた遊離卵巣腫瘍」
・瀧田徳勇先生(山形県立新庄病院)「脊椎圧迫骨折を来した妊娠授乳関連骨粗鬆症の 1 例」
・八島誠司先生(公立置賜総合病院)「妊婦 B 群溶血性連鎖球菌スクリーニング検査の施行時期に関する検討」
・加藤直人先生(山形県立中央病院 研修医)「完全型アンドロゲン不応症の一例」
・森山鑑先生(公立置賜総合病院 研修医)「産後の止血困難な外陰部血腫に対して、膠質液・晶質液を大量に投与して TAE を施行した 1 例」
また、渡邉憲和先生と竹原功先生は一般口演の座長を務められ、西美智先生が最優秀演題賞に選ばれました。
学会前日には昨年と同様にボウリング大会がレクリエーションとして行われ、女子個人で佐野詩織先生が3位、大学別で山形大学が2位を獲得しました。
今回の学会で得た知見を今後の診療や研究に活かしていきたいと思います。
2024年9月12日(木)~9月14日(土)に東京都の都市センターホテルおよび砂防会館で、第64回 日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会が開催されました。
当科からは以下の5名が発表しました。
口演で
・山内先生が「骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨腟固定術の治療成績と術前後のQOL変化について」
・松川先生が「EFI術中スコアリングを指標とした不妊治療計画の策定」
・杉山先生(山形済生病院)が「vNOTESを試みたが完遂困難であった3症例」
・渡邊先生が「当院における遺伝性乳癌卵巣癌に対するリスク低減卵管卵巣摘出術の現状」
ポスター形式で
・小幡先生(山形県立中央病院)が「腹腔鏡手術後の腹部レントゲンで金属異物と誤認され金属アーチファクト低減処理画像で診断されたバリウム遺残」
を発表しました。
さらに、松川先生は一般口演の座長も務められました。
9月とは思えない厳しい残暑の中、会場でも熱い議論が交わされ、内視鏡手術に関する新しい知見を多く得ることもできました。
山形県も内視鏡手術のレベルが年々上がっています。県内全体で内視鏡手術のさらなる発展を目指して精進していきたいと思います。
2024年9月14日(土) 17:00~
第165回山形県産婦人科集談会が開催されました。
特別講演では
座長を永瀬智先生にお願いし、演者に熊本大学大学院生命科学研究部 産科婦人科学講座 教授 近藤 英治先生をお招きし「弛緩出血を科学する」の演題で御講演いただきました。
我々も遭遇することの多い弛緩出血に関して多角的にご講演賜り、非常に刺激的な内容で興味深く拝聴させていただきました。
2024年9月7日(土), 8日(日)
山形大学でALSOプロバイダーコースを開催されました。
Advanced Life Support in Obstetrics(ALSO)は、医師やその他の医療プロバイダーが周産期救急に効果的に対処できる知識や能力を発展・維持するための教育コースで、ワークショップを交えながら産科救急疾患に関して学んでいきます。
今回は医師や助産師など15名の受講生が、妊娠期・分娩時の合併症/分娩後出血/妊婦蘇生/肩甲難産/胎位・胎向異常/鉗子と吸引/分娩中の胎児監視等について、実技と共に学びました。
2024年8月24〜25日の2日間に渡り、アートホテル大阪ベイタワーにて第18回産婦人科サマースクール(以下、SS)が開催されました。
SSは医学部5年生・6年生と臨床研修医1年目を対象とし、産婦人科の魅力を知ってもらうことを目的としたハンズオンセミナーで、分娩介助・超音波手技・腹腔鏡手技や外科手技・グループで協力しての臨床推論などの実習を、全国から集まった現役の若手産婦人科医が直接指導してくれる夢のような会です。
今年は昨年の動向を踏まえ約250名程の参加を予定していましたが、330名の応募があり、北は北海道~南は鹿児島まで津々浦々から将来的に産婦人科を考えている学生・研修医の方々が集まりました。
当科からは堀川がチューター(指導役)として、山形県内からは9名の学生と2名の臨床研修医が参加者としてSSに参加しました(全国的に見てもかなりの大所帯でした!)。
真夏の大阪ということもあり、外はもちろん灼熱の酷暑ではありましたが、会場内も熱気に溢れ、特にグループ対抗戦ではパリオリンピック・パラリンピックに負けない声援と歓声が巻き起こっておりました。
同じ志をもった全国の仲間や若手医師と交流を介したこのSSが、参加された皆様にとって夏の大きな思い出に刻まれると共に、数年後の自分の姿を具体的にイメージしたり不安を払拭したりするきっかけになればと心より願っております。もちろん、いつか共に産婦人科医として働ける日も個人的に楽しみにしております。
最後に案内となりますが、第18回SSの大成功と評判の良さ・反響を受けまして、既に来年の第19回SSの開催が決定いたしました!!!
日程は2025/8/23(土)-8/24(日)、会場は今年と同様にアートホテル大阪ベイタワーとなります。
来年はまさに大阪・関西万博が絶賛開催されているということもあり、さらに熱い夏となることが予想されます。
今年参加された皆様はもちろん、今年参加できなかった産婦人科に興味をお持ちの皆さん、一緒にSSを体験してみませんか?ぜひ参加をお待ちしております。
その他、産婦人科の研修についてなど、ご質問などがありましたらいつでも医局にご相談ください。
深瀬実加先生による抄読会が行われました。テーマは「Risk factors for placenta accreta spectrum in pregnancies conceived after frozen–thawed embryo transfer in a hormone replacement cycle」でした。
齋藤緑先生による抄読会が行われました。テーマは「Venous thromboembolism with use of hormonal contraception and non-steroidal anti-inflammatory drugs: nationwide cohort study」でした。
竹原功先生による抄読会が行われました。テーマは「Internal and external adenomyosis phenotypes: ultrasound
features and association with clinical outcomes」でした。
2024年7月18日(木)~7月20日(土)に鹿児島県鹿児島市において第66回日本婦人科腫瘍学
会学術講演会がハイブリッド形式で開催されました。当科からは、永瀬先生、太田先生、
清野先生、奥井が現地参加しました。梅雨明けでありとても蒸し暑かったです。
演題発表は
太田先生が『卵巣明細胞癌における代謝プロファイルと予後との関連』、
清野先生が『がん遺伝子パネル検査結果に基づいた本邦における外陰・腟悪性腫瘍に遺伝学的
検討』、
奥井が『化合物ライブラリーによるPARP阻害薬感受性増強薬の探索』を発表しま
した。
また、永瀬先生はコンセンサスミーティング、シンポジウム、ランチョンセミナーの座長
をされており、とてもお忙しそうでした。
今回の学会は、局所進行子宮頸がんに対する治療は手術か放射線治療かのディベート
、SHAPE trialの結果が出たことによる早期子宮頸がんの術式に関するディベート、子宮体
癌分子分類に関するセッション、近年選択肢が増えた薬物治療のセッションなど勉強にな
るセッションがとても多かったです。また、COVID-19流行前にも増して海外からの参加
者が多く、英会話のトレーニングが必須だと感じた学会でした。
今回の学会で得た新たな知見を今後の研究や診療に活かし、今後も国内の学会だけでなく
、海外の学会にも積極的に参加していきたいと思います。
2024年7月13日(土)~7月15日(月)
大阪府の大阪国際会議場にて第60回 日本周産期・新生児医学会学術集会が開催されました。
当科からは
深瀬先生が「当院における産科出血に対する子宮動脈塞栓術の検討」
伊藤友理先生が「無痛分娩において、計画的な分娩誘発が分娩転帰に与える影響」
山口先生が「妊娠糖尿病既往女性における産後糖代謝異常の予測」
を口演で発表しました。
山形県立中央病院からは
丸山先生が「脳梁低形成を合併し診断に難渋した胎便性腹膜炎の1例」
福長先生が「リトドリン塩酸塩の長期投与による早産予防効果の検討」
を口演で発表しました。
例年とは異なる3連休の開催で大阪はにぎわっていましたが、学会会場でも活発な質疑応答が交わされ、発表しながらも学ぶことが多くありました。
学会で得た新たな知見を日々の診療や研究に生かしていきたいと思います。