近況報告
2024年11月30日(土)~12月1日(日)にかけて、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで、日本性感染症学会 第37回学術大会が開催されました。
当科からは堀川が「当院における梅毒合併妊婦に対する周産期管理の検討」を一般口演で発表いたしました。
大都市圏で急増している梅毒に関する最新の知見や、普段は中々拝聴する機会のない泌尿器科や皮膚科、感染症学講座の先生の発表を実際に見聞きすることができ、非常に斬新な気持ちで学会を楽しむことができました。
また、12月とは思えない陽気な気候で(日中は半袖で過ごすことができました)、綺麗な海を眺めることもでき、夜にはアグー豚や沖縄そば等に舌鼓を打って十二分に沖縄を感じることができました。
今回の学会の経験を診療に活かすと共に、性感染症専門医を目指していこうと思います。 文責:堀川
2024年11月9日(土)~10日(日)に栃木県のライトキューブ宇都宮で第39回日本女性医学学会が開催されました。
当科からは深瀬実加先生が「子宮全摘後の腟断端脱に対し腹腔鏡下仙骨腟固定術を施行し膀胱損傷を来した2例」のポスター発表を行いました。
また、齋藤緑が「ペッサリー留置により直腸腟瘻を生じたが保存的治療で軽快した2例」のポスター発表を行いました。
今回学んだことを日々の女性ヘルスケア外来で生かしていきます。 文責:齋藤
2024年11月14日(木)~11月15日(金)に愛知県ポートメッセ名古屋で、第69回日本生殖医学会学術講演会が開催されました。
当科からは
中村文洋先生が「メイ・ヘグリン症候群に伴う先天性血小板減少症に対しARTを行った一例」のポスター発表を、
日根早貴が「EFIスコアにAMH値を加えた新スコアと子宮内膜症術後の妊娠成績についての検討」の一般口演による発表を行いました。
今回の学会で学んだことを今後の診療に活かしていきます。(文責:日根)
2024年9月21日(土)~9月22日(日)に北海道の札幌コンベンションセンターで、第71回 北日本産科婦人科学会総会・学術講演会が開催されました。
当科からは以下の先生方が一般口演で発表しました。
・渡邉憲和先生「当院で診療を行った胎児 13、18、21 トリソミー症例の 10 年間の変化」
・西美智先生「EFI スコアに AMH 値を加えた新スコアと子宮内膜症術後の妊娠成績についての検討」
・郷内雄太先生「当科における生殖細胞系列由来であることが推定される病的バリアント(PGPV)に関する検討」
・佐野詩織先生「当院における高齢婦人科がん患者に対する高齢者機能評価の有用性の検討」
・遠藤輝人先生「Uterine Compression Suture 後に施行した子宮鏡検査の検討」
・小幡美由紀先生(山形県立中央病院)「無症候性の卵巣腫瘍茎捻転が原因と考えられた遊離卵巣腫瘍」
・瀧田徳勇先生(山形県立新庄病院)「脊椎圧迫骨折を来した妊娠授乳関連骨粗鬆症の 1 例」
・八島誠司先生(公立置賜総合病院)「妊婦 B 群溶血性連鎖球菌スクリーニング検査の施行時期に関する検討」
・加藤直人先生(山形県立中央病院 研修医)「完全型アンドロゲン不応症の一例」
・森山鑑先生(公立置賜総合病院 研修医)「産後の止血困難な外陰部血腫に対して、膠質液・晶質液を大量に投与して TAE を施行した 1 例」
また、渡邉憲和先生と竹原功先生は一般口演の座長を務められ、西美智先生が最優秀演題賞に選ばれました。
学会前日には昨年と同様にボウリング大会がレクリエーションとして行われ、女子個人で佐野詩織先生が3位、大学別で山形大学が2位を獲得しました。
今回の学会で得た知見を今後の診療や研究に活かしていきたいと思います。
2024年9月12日(木)~9月14日(土)に東京都の都市センターホテルおよび砂防会館で、第64回 日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会が開催されました。
当科からは以下の5名が発表しました。
口演で
・山内先生が「骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨腟固定術の治療成績と術前後のQOL変化について」
・松川先生が「EFI術中スコアリングを指標とした不妊治療計画の策定」
・杉山先生(山形済生病院)が「vNOTESを試みたが完遂困難であった3症例」
・渡邊先生が「当院における遺伝性乳癌卵巣癌に対するリスク低減卵管卵巣摘出術の現状」
ポスター形式で
・小幡先生(山形県立中央病院)が「腹腔鏡手術後の腹部レントゲンで金属異物と誤認され金属アーチファクト低減処理画像で診断されたバリウム遺残」
を発表しました。
さらに、松川先生は一般口演の座長も務められました。
9月とは思えない厳しい残暑の中、会場でも熱い議論が交わされ、内視鏡手術に関する新しい知見を多く得ることもできました。
山形県も内視鏡手術のレベルが年々上がっています。県内全体で内視鏡手術のさらなる発展を目指して精進していきたいと思います。
2024年7月18日(木)~7月20日(土)に鹿児島県鹿児島市において第66回日本婦人科腫瘍学
会学術講演会がハイブリッド形式で開催されました。当科からは、永瀬先生、太田先生、
清野先生、奥井が現地参加しました。梅雨明けでありとても蒸し暑かったです。
演題発表は
太田先生が『卵巣明細胞癌における代謝プロファイルと予後との関連』、
清野先生が『がん遺伝子パネル検査結果に基づいた本邦における外陰・腟悪性腫瘍に遺伝学的
検討』、
奥井が『化合物ライブラリーによるPARP阻害薬感受性増強薬の探索』を発表しま
した。
また、永瀬先生はコンセンサスミーティング、シンポジウム、ランチョンセミナーの座長
をされており、とてもお忙しそうでした。
今回の学会は、局所進行子宮頸がんに対する治療は手術か放射線治療かのディベート
、SHAPE trialの結果が出たことによる早期子宮頸がんの術式に関するディベート、子宮体
癌分子分類に関するセッション、近年選択肢が増えた薬物治療のセッションなど勉強にな
るセッションがとても多かったです。また、COVID-19流行前にも増して海外からの参加
者が多く、英会話のトレーニングが必須だと感じた学会でした。
今回の学会で得た新たな知見を今後の研究や診療に活かし、今後も国内の学会だけでなく
、海外の学会にも積極的に参加していきたいと思います。
2024年7月13日(土)~7月15日(月)
大阪府の大阪国際会議場にて第60回 日本周産期・新生児医学会学術集会が開催されました。
当科からは
深瀬先生が「当院における産科出血に対する子宮動脈塞栓術の検討」
伊藤友理先生が「無痛分娩において、計画的な分娩誘発が分娩転帰に与える影響」
山口先生が「妊娠糖尿病既往女性における産後糖代謝異常の予測」
を口演で発表しました。
山形県立中央病院からは
丸山先生が「脳梁低形成を合併し診断に難渋した胎便性腹膜炎の1例」
福長先生が「リトドリン塩酸塩の長期投与による早産予防効果の検討」
を口演で発表しました。
例年とは異なる3連休の開催で大阪はにぎわっていましたが、学会会場でも活発な質疑応答が交わされ、発表しながらも学ぶことが多くありました。
学会で得た新たな知見を日々の診療や研究に生かしていきたいと思います。
2024年5月17日から5月20日にかけて、韓国の釜山(BEXCO)において第28回アジア・オセアニア産科婦人科学会(AOFOG 2024)が開催されました。医局のご支援をうけて参加させていただきました竹原より、報告させていただきます。
この学会は、アジア、オセアニア地域の多くの国から産婦人科医が集まり、産科婦人科の多岐にわたる分野についての知見を各国から持ち寄られ、学術集会が行われています。今大会では、8の特別講演、12のワークショップ、55のシンポジウム、685の一般演題(口演とポスター)という非常に多くの演題が集まり大盛況に終わりました。日本、韓国、台湾などの近い国々だけでなく、インド、フィリピン、タイ、モンゴル、ニュージーランドな
ど、非常に多彩な国の発表があり、他の国際学会とはまた一味違った雰囲気を味わうことができました。
当科からは、シンポジウムで竹原が「Two Artificial Intelligence-based Models for Decision Support of Infertility Treatment」の演題を口演発表しました。また、同セッション(Symposium 42 Artificial Intelligence in Gynecology and Obstetrics)の座長を同じく竹原が務めました。国際学会での英語の口演も初めてでしたが、たまたま機会があり、務めさせていただいた座長の経験は代え難い貴重なものとなりました。また、国際学会に初めて金子先生が参加し、非常に多くの刺激をうけてアカデミックな情熱を持ち帰ることができました。
会場となった釜山は陽射しが強く日本の夏のような気候でしたが、湿度はそこまで高くなく、賑やかで異国情緒あふれる街並みが印象深かったです。現地では、同じ東北地方の大学の先生方と意見交換をする機会もありました。帰国するころには、金子先生は現地の交
通系ICカードを使いこなして地下鉄を自在に乗りこなし、竹原は意味はわからなくてもハングル文字を一通り読めるようになりました。
いつも学術集会への参加は学術的なモチベーションを高めてくれますが、ポストコロナで久々に参加した国際学会は格別なものがありました。またこうした大きな舞台で、自らの壁の向こう側を感じながら挑戦する機会をいただきたいと強く思いました。日々の臨床はもちろん、研究などの学術研鑽をかさね、再び国際学会での発表に臨みたいと思います。
2024年6月8日(土) 14:00~
山形大学で第41回山形県周産期・新生児医療研究会が開催されました。
一般演題では
当科から遠藤輝人先生が「無痛分娩における計画的な分娩誘発が分娩転帰に与える影響」
済生病院 橘川由理先生が「過去10年間に当院で施行した子宮頸管縫縮術の周産期予後についての検討」
山形県立中央病院 今田綾香先生が「日齢1で診断された高位鎖肛」
を発表しました。
特別講演では大阪母子医療センター 副院長 新生児科 和田和子先生をお招きし、「災害時小児周産期リエゾンの役割と課題」をご講演いただきました。
地震の多い我が国で日頃からの備えが緊急時の周産期診療をいかに円滑にするか、あらためて実感しました。災害時は小児科・産婦人科だけでなくDMATなど多数の部署との連携が必要になります。日々の訓練や確認を怠らずに災害に備えていきたいと思います。
2024年5月18日から5月19日にかけて、岩手県盛岡市のいわて県民情報交流センターで第155回 東北連合産科婦人科学会総会・学術講演会が開催されました。
当科からは一般演題で
太田先生が「後腹膜リンパ節郭清後にTLHを施行した1例」
郷内先生が「レンバチニブ、ペムブロリズマブ併用療法中に消化管穿孔をを来した子宮体癌の3例」
佐野先生が「当院におけるCemiplimabr療法の使用経験」
伊藤理恵子先生が「妊娠糖尿病患者における産後糖代謝異常の予測」
橘川先生が「経腟分娩後の異常出血に対して子宮圧迫縫合を行い、子宮全摘術を回避できた2例」
学生の牧田さんが「超音波断層法で評価した胎盤の発育と出生体重との関連」
を口演で発表いたしました。
また、山内先生がシンポジウム「東北から発信するダイバーシティ・女性キャリア」で「自分のキャリアを考える ~自分ができること探し~」
松川先生がスポンサードセミナーで「Reproductive surgeryとしてLMで心がけていること」
を口演で発表いたしました。
関連病院からは
髙橋先生(山形県立中央病院)が「当院で経験した稀少部位子宮内膜症15例の検討」
堅田先生(山形県立新庄病院)が「審査腹腔鏡によって結核性腹膜炎の診断に至った1例」
を口演で発表いたしました。
若手の先生は初めての学会発表の方もいましたが、事前の準備・発表を通して大きく成長できたかと思います。
学会シーズンに入り、日々の診療だけでなく学術活動にもより一層力を入れていきたいと思います。