近況報告
2025年9月12日(金)~9月13日(土)に宮城県のホテルメトロポリタン仙台で、第72回 北日本産科婦人科学会総会・学術講演会が開催されました。
当医局からは以下の先生方が口演で発表しました。
・太田剛先生「進行再発子宮体がんの治療について」(教育セミナー)
・竹原功先生は「卵子への探求心を育む臨床の日々:医師✖培養士としての挑戦」(教育セミナー)
・金子宙夢先生「Zymot© の至適対象者の探索研究-当院での有効性検証-」(優秀演題)
・伏見和朗先生「妊娠糖尿病既往女性における産後早期の糖代謝異常に関連する因子の検討」
・伊藤理恵子先生「前2回妊娠時に胎盤遺残のため子宮動脈塞栓術施行し、癒着胎盤を再発した1例」
・日根早貴先生「妊娠中に急性リンパ性白血病を発症し、化学療法を行った一例」
・山内敬子先生「子宮全摘術後の膀胱瘤に対して腹腔鏡下仙骨腟固定術を行ったが再発し、完全腟閉鎖術を行った一例」
・加藤直人先生(山形県立新庄病院)「骨盤内臓器脱に対するゲルホーン型ペッサリーの使用成績と中止例の検討」
・堀川翔太「進行性子宮頸癌における重粒子線治療の有効性と有害事象評価」
・西美智先生「生殖補助医療後妊娠判定時の血中hCGが極めて低値であった異所性妊娠3症例から学んだこと」
・鈴木啓王先生(日本海総合病院)「分娩中に初発のてんかん発作を発症した一例」
・太田剛先生「肥満度別にみた子宮体癌に対するロボット手術の手術成績と周術期予後の検討」
・小幡美由紀先生(山形県立中央病院)「TLHとvNOTES、小さい子宮ならどちらを選ぶ?-単施設後ろ向き研究-」
また、永瀬智先生が招請講演の座長を、堤誠司先生と竹原功先生は一般口演の座長を務められ、伏見和朗先生が最優秀演題賞に選ばれました!!!
学会前日には昨年と同様にボウリング大会がレクリエーションとして行われ、男子個人で加藤直人先生が2位、大学別で山形大学が準優勝に輝きました。
今回の学会で得た知見を今後の診療や研究に活かしていきたいと思います!
2025年8月30日(土) 山形大宅医学部にて第168回山形県産婦人科集談会が開催されました。
特別講演では熊本大学病院 病理診断科 教授 三上芳喜先生に「婦人科病理診断再考-最近の概念と議論」についてご講演いただきました。
普段なかなか講演を聴く機会のない婦人科腫瘍の病理診断について学ぶことができ、大変貴重な機会となりました。
2025年7月17日(木)~7月19日(土)にかけて、東京都の有楽町で第67回日本婦人科腫瘍学会学術講演会およびAsian Society of Gynecologic Oncology 2025が合同開催されました。当科からは、永瀬先生、太田先生、清野先生、新庄病院の榊先生、伊藤先生、郷内先生、堀川が現地参加いたしました。
演題発表は太田先生が『Metabolomic Profiling of Ovarian Cancer Tissues and Biological Samples to Identify Predictive Markers of Recurrence』、清野先生が『Association Between Tumor Mutation Burden Status and Mismatch Repair Genes in Gynecologic Malignancies』、榊先生が『PARP阻害薬の副作用に対する加味帰脾湯の有効性の検討』、郷内先生が『当院における子宮頸癌に対する重粒子線治療に関する検討』、堀川が『Targeting the Polyamine Metabolic Pathway to Suppress Ascites Production in Ovarian Cancer』をそれぞれポスター形式で発表しました。清野先生は婦人科腫瘍学会若手ワーキンググループの一員としてもカダバートレーニングに関する口演をされました。
また、永瀬先生と太田先生は腫瘍学会の方で座長を務められました。
会場では、発表された各大学での基礎・臨床研究の成果や各施設における手術実績・創意工夫に関して、会場外の気温に負けない程の熱い議論が交わされ、研究・日常診療に関して今後のモチベーション維持に繋がる貴重な機会となりました。
小生にとっては初の国際学会でもあり、海外からの発表は非常に刺激になったと共に初耳であった知見も実際に肌身で体験でき、大変実りのある学会となりました。
学会参加で得られた知見を明日からの研究・臨床に活かすだけでなく、不在中に診療をカバーしていただいた先生方・スタッフの皆様への感謝も忘れずに、今後も邁進していこうと思います。(文責:堀川)
2025年7月13日((日))~7月15日(火)
大阪府の大阪国際会議場にて第61回 日本周産期・新生児医学会学術集会が開催されました。
一般口演は
当科から
渡邉憲和先生が「生殖補助医療における胚移植時の子宮内膜が薄いと分娩時の出血量が増加する」
山形県立中央病院から
髙橋裕也先生が「分娩誘発は帝王切開のリスクとなるか」
ポスター形式で
山形済生病院から
福長先生が「一児発育不全および他児に羊水過多と心拡大を呈した一絨毛膜二羊膜双胎の一例」
橘川先生が「分娩時異常出血時の輸血症例の検討から、凍結融解胚移植妊娠に対する自己血貯血の必要性を考える」
発表しました。
また、渡邉憲和先生の演題が優秀演題賞に選ばれ、表彰されました。
おめでとうございます!
日々、周産期チームの若手を熱心に指導してくださる渡邉先生の受賞に、我々も日々の臨床研究へのモチベーションがさらに高まりました。
次の学会まで、研究活動にも精を出して取り組みたいと思います。
2025年6月21日(土) 14:00~
山形大学で第42回山形県周産期・新生児医療研究会が開催されました。
一般演題では
当科から伏見和朗先生が「当院におけるプレコンセプションケア外来新設後の状況」
公立置賜 伊藤理恵子先生が「妊娠30週で診断した総肺静脈還流異常症の1例」
を発表しました。
特別講演では横浜市立市民病院 母子医療センター長 産婦人科部長 倉澤健太郎先生をお招きし、「妊娠とVPD(Vaccine Preventable Diseases」をご講演いただきました。
当科でも昨年から希望する妊婦さんに対してRSウイルス母子免疫ワクチンの接種を行っており、今後の診療における説明や普及について改めて考える機会となりました。
風疹ワクチンや百日咳ワクチンなどについても妊婦さんから質問をいただくことが多いため、今回のご講演内容を踏まえ、適切な対応が取れるよう心がけていきたいと思います。
梅雨の気配が感じられる頃になってまいりました。
2025年6月7日~8日に青森県のアートホテル弘前シティで第157回東北連合産科婦人科学会総会・学術講演会が開催されました。
当科からは、
学会企画ワークショップで
竹原先生が「変形時間労働制+勤怠システム=自己管理意識の変容」
一般演題で
渡邉憲和先生が「子宮底圧迫法は吸引分娩の補助として有用か」
奥井先生が「卵巣未熟奇形腫治療後に発生したGrowing Teratoma Syndromeの2例」
齋藤先生が「子宮腺筋症手術に対する腹腔鏡検査で避妊提案に至った一例」
伏見先生が「当院におけるRSウイルスワクチン(アブリスボ®)の接種状況と今後の課題」
喜多先生(山形県立中央病院)が「血液透析中の慢性腎不全合併妊娠の一例」
安田先生(山形県立中央病院)が「切迫早産に対するリトドリン塩酸塩の治療プロトコール変更による周産期予後の検討」
森山先生(公立置賜総合病院、研修医)が「2度の妊娠期間中いずれも医療機関を未受診のまま分娩に至った症例」
を発表しました。
また、6年生の若林薫さんがこれまで渡邉憲和先生指導のもと、当科で研究してきた「経腟分娩の成功に関わる分娩前因子の検討」を発表し、優秀演題賞を獲得しました!
おめでとうございます!!
日々の診療に直結する内容から最新の研究成果まで多くの学びがありました。また他大学の先生から刺激を受け、モチベーション向上に繋がりました。
学会で得た気づきを、今後の診療や勉強に活かしていきたいと思います。
(文責:伏見)
2025年5月23日~25日に岡山県の岡山コンベンションセンターなどで第77回日本産科婦人科学会学術講演会が開催されました。
当科からは、
太田先生が「メタボロミクスによる卵巣癌組織と生体試料における再発予測物質の検討」、
清野先生が「Investigation of tumor mutation burden using the comprehensive genomic profiling data of vulvar and vaginal malignant tumors: An observational study using C-CAT database」、
山内先生が「当院における高齢子宮体がん患者に対する高齢者機能評価の有用性の検討」、
渡邉先生が「生殖補助医療における胚移植時の子宮内膜の厚さは分娩時の出血量と相関する」、
松川先生が「EFI術中スコアリングシステムの開発」、
竹原が「Prediction of Fertilization Failure in the First IVF Cycle Using Artificial Intelligence: Development of a Deep Learning Model」、
髙橋裕也先生(山形県立中央病院)が「分娩誘発は帝王切開のリスクとなるか」、
遠藤先生が「子宮筋腫核出術後の妊娠における周産期合併症リスク因子の検討」
を発表しました。
また、山形大学として3名の医学部学生が同行し、「医学生フォーラム」のセッションでワークショップに参加し、全国の同士たちと交流し、堂々と発表をしてきました。
途中豪雨に見舞われながらも、岡山の穏やかな気候のなか、複数の建物を会場とした個性的な会場で多くの学びを得ることができました。デジタルポスターセッションは以前よりも進化し、より討論がしやすい工夫がなされていました。International sessionでは英語での質疑応答に各学会員も慣れてきたように思います。アジアの方の発表も多くありました。総懇親会には、が~まるちょばさんが招かれ、言語をこえた世界的な大道芸を披露され、日本人、外国人とわず感動を呼んでいました。
会期の3日間にわたり、非常にバリエーションに富んだプログラムが目白押しであり、学術講演会は盛会のうちに終了しました。参加した医学生や研修医の先生たちにも良い刺激になったことと思います。また研究成果を携えて、来年の学術集会に臨みたいと思います。
(文、竹原)
2025年4月26日~29日にかけて東京国際フォーラムでIFFS World Congress 2025および第70回日本生殖医学回学術講演会が併せて開催されました。
当科からは
竹原が「early prediction of fertilization failure prior to initial IVF cycle: a deep learning approach」、
松川先生が「Development of intraoperative EFI scoring and a new scoring system that adds AMH value to EFI」
の演題をIFFSの国際セッション(口演)で、
金子先生が「PPOS法による採卵周期に重症OHSSと異所性妊娠を同時に発症し苦慮した一例」の演題を日本生殖医学会のポスターセッションで発表しました。
会場には日本やアジアだけでなく、欧米などを含む世界中から参加者が数千人集まり、非常に盛りあがりました。通常ですと国際学会に触れるには渡航のハードルを伴いますが、めったにない国内での世界規模の学会に参加することができ、一同モチベーションをあげることができました。参加した先生の中には、素晴らしい出会いをした先生もいたようです。これからも国際的な発信をしていければと思います。
(文:竹原)
2024年11月30日(土)~12月1日(日)にかけて、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで、日本性感染症学会 第37回学術大会が開催されました。
当科からは堀川が「当院における梅毒合併妊婦に対する周産期管理の検討」を一般口演で発表いたしました。
大都市圏で急増している梅毒に関する最新の知見や、普段は中々拝聴する機会のない泌尿器科や皮膚科、感染症学講座の先生の発表を実際に見聞きすることができ、非常に斬新な気持ちで学会を楽しむことができました。
また、12月とは思えない陽気な気候で(日中は半袖で過ごすことができました)、綺麗な海を眺めることもでき、夜にはアグー豚や沖縄そば等に舌鼓を打って十二分に沖縄を感じることができました。
今回の学会の経験を診療に活かすと共に、性感染症専門医を目指していこうと思います。 文責:堀川
2024年11月9日(土)~10日(日)に栃木県のライトキューブ宇都宮で第39回日本女性医学学会が開催されました。
当科からは深瀬実加先生が「子宮全摘後の腟断端脱に対し腹腔鏡下仙骨腟固定術を施行し膀胱損傷を来した2例」のポスター発表を行いました。
また、齋藤緑が「ペッサリー留置により直腸腟瘻を生じたが保存的治療で軽快した2例」のポスター発表を行いました。
今回学んだことを日々の女性ヘルスケア外来で生かしていきます。 文責:齋藤